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挙句の果てに  ~其の壱

かれこれ2年程は付き合ったであろうか? 昨年末、突如、彼女が私の前から姿を
消した。まぁ、どうせいつものように、ふざけてかくれんぼか、放ったらかしです
ねてるに違いない。そうたかを括る私の読みは、今思うに随分浅はかだった。

そもそも、最近の人間とケータイの恋愛事情はかなり際どい所まで来ている。
「死ぬまで一緒にいようね!」なんていう甘い言葉でもかけあっているのか、四六
時中見つめあっている異形カップルを良く電車の中で見かける。
また夫婦・親子関係に於いても、それぞれのケータイが取り持っているという新し
い家族形態が生まれている。そうなれば、もう周りは何も見えない。
彼女といちゃいちゃしてて事故を起こしたトラックドライバー、現代社会の歪み
に抗してか、彼女と共に部屋に立て籠もった若者達、枚挙にいとまがない…。

今年に入って、私もさすがに彼女の事が心配になって、嫁に恐る恐る聞いたのだ
が、怖い顔で知らぬ存ぜぬ、の一点張り。確かに聞く相手を間違えた。と今度は、
auとかいう彼女の親元に出向いて行方を尋ねたのだが、「あんたのそば(約5k
範囲内だとさ!)に彼女はいるはずだ」と白を切る始末。どうせ、私が彼女につ
れなくしてきたのを根に持った対応だろうと、私は早々に諦めた。

考えてみれば、彼女も私のような人間と出会って不幸だったかもしれない。
元々、彼女とは一方的なお見合いみたいなものだった。
周囲が「もういい歳なんだから、突っ張ってないでそろそろ持つものを持て」と。
私も満更ではなく、相手方に乗り込んでいったのだが、先方では私が余りにも我
がままばかり言うんで、呆れ半ば強引に押し付けてきたのが彼女だった。
当時からかなりの年増で、細面にけばけばしい赤い服、まさに昭和の残り香を振
りまいていた。それでも初めて見る私は、随分と眩しく映ったものだ。

それから新生活が始まった。私もようやく一丁前になった心持で、嬉しくもあり、
あちこちで彼女の自慢をするのだが、周りは引き気味。それでも私も彼女もそん
な傍目を気にせず、先の長くないな幸せを過ごしていた。
ところが、暮らし方が変わるというのは恐ろしいものである。私が彼女を得てか
らというもの、彼女がいつも付きまとって横で騒ぎ立てる。初めはお茶目だと笑
っていたが、段々煩わしくなってくる。中でも、会議や講演会といった静寂を要
する処でも彼女はお構いなし。幾度となく周囲から氷水を浴びせかけられた!
更には、まったく与り知らぬ情報を押し付けたり、見知らぬ男の話なんぞをする
始末。挙句の果てには、月千円程小遣いをあげてたのが、翌年から足らぬと言っ
て2千円要求し始めた。これは詐欺同然である。
到頭、自分の前で、彼女というブロックがゆっくり崩れていった。

以来、私は彼女を邪険に扱いだした。あちこちに連れて行かない、無視する、off  
にして存在を否定する、時には手を上げる事も…。彼女の痛々しい姿を見かねて、
友人も忠告してくれるが、私は決して聞き入れなかった。
ちょうど姿を消したのは、そんな時だった。
そして今日、私はある決断を下す事にした。              ~つづく~


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by ut9atbun61 | 2018-01-30 23:51 | 田舎 | Comments(0)

たまたま農園 1月号

新年のご挨拶。本年もたまたま農園をどうぞよろしくお願いします!
てな訳で、2018年1月号。
画伯の作風が、少し変わったような気もするが、余り突っ込まないでおこう。
早々に雲行きが怪しくなってはいけないし。

今週末13日に“鶏をさばこう会”を開催します。
あと2~3羽いるので希望者はお早めに!
詳細はお問い合わせ下さい。

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by ut9atbun61 | 2018-01-07 23:22 | たまたま通信(養鶏) | Comments(0)