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井上ひさしの魔力

 先日、久しぶりに新刊(別冊本)を買った。
題名はズバリ“総特集 井上ひさし”。敬愛する作家なんで迷う事無しだった!
勿体ぶってちびりちびり読む。素敵な文章にハッとさせる考え方。
改めて凄い人。うちの長男の名前、実を言うと井上作品の「ブンとフン」からきてるのだ。

中でも最も魅かれ共感したのが、「道化師としてのテレビ」というエッセイ。
(テレビ好きな方、気を悪くしたらごめんなさい)
テレビを現代の道化師に例えたもの。良識がテレビをダメにするという意見で、
 「いまのテレビが、阿呆で愚かしくないのが、じつに困る。~見るに価しないぐらい阿呆
 くさいものだからこそ見るに価するのだ」
とのっけから得意の逆説節。で、何故テレビは愚かで馬鹿げたものかというと、
 「テレビが、さまざまある表現方式では、もっともにんげんらしいもののひとつであり、
 その人間が愚かで阿呆らしく馬鹿げた存在であるからだ。」
確かにテレビに教養を求めてか、クイズや雑学なんか流行ってるが全く見る気もしない。
(私が必ず見たいと思うのは、江頭2:50が出る時ぐらいか)
とか、言いながら最近はEテレ(教育テレビ)ばかり見てる。自省、反省。
しかし、井上氏はとうとう禁断聖域にまで踏み込む。私も同感、拍手喝さい。
 「NHKの朝の連続テレビ小説なぞ根っ子から大改革しなければならぬ。~女主人公の
 設定をがらり変えて、小さな試練にもすぐつまづきつつ、常に不平たらたら文句ばかり、
 小狡く小利口で下品で、おっちょこちょいのお体裁屋、男をだましたりだまされたりする
 主婦、あるいは中年男にしたら、さぞや面白くなる。…また「よい子のみなさん!」の幼児
 番組も変替えしたい。いったい、地球の上のどこに「よい子」なんて存在するのか。われ
 われ大人同様、子供はすべてワルであり、かつ、愚かだ。…そこで幼児番組の冒頭は、
 「やあ、ませた餓鬼に、大人の前ではよい子ぶっている偽善坊やに、××××の事なら~」
と、とてもとても書けないほど…。大河ドラマの欺瞞なんかも、言わずもがな。
 テレビのおかげできれいごとがまかり通ってる世の中。そこにツッコミを入れる勇気。
これもテレビが好きだからこそ。
 そして最後にひとこと。「わたしは半ば冗談で、そして半ばは本気で…」とくる。いつもお
決まりの大どんでん返し。この言葉に井上ひさしの魅力の全てが詰まってる。
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by ut9atbun61 | 2013-08-29 22:50 | | Comments(0)

またもや、雨来。

7月豪雨がよみがえった?
未明より窓を叩きつける雨を夢現で聞いていたが、翌朝、外は一面の水。
夜明け前より消防団出動。
帰ってきたら、我がたまたま農園に新名所誕生。その名も“豪雨の滝”。
畔が決壊してこの有様。よくもまあ、こんなに素晴らしい賜物を。
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トマトハウスに土砂が殴り込み…。
見たくはなかったが、次に鶏小屋へ。
案の定…、床浸水。
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先日、苦労してようやく泥混じり鶏糞を出して、モミガラ・ワラを敷き詰めたのも何処へ
行ったやら。鶏君達もただ呆然と立ち尽くすのみ…ではなく、いつものごとくせっせと
エサに群がっている。

 今はただ笑うしかない。そして冬に大汗をかこう。
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by ut9atbun61 | 2013-08-25 20:18 | 田舎 | Comments(0)

90歳の医療

 一昨日、農作業を終えた頃、法人事務所に近所のおっさんがやってきた。
まるで仕事を終えたのを見計らったかのように。当然一杯…となる。
用意周到な事にみょうがの天ぷらを持参してきたので帰る訳にもいかない。

 そこで盛り上がった話。
そこん家のじいさんは御歳95歳。いまだバリバリの畑仕事人。お酒も朝から嗜む。
傍から見ればスバラシイじいちゃんなんだけど、近所のおっさんは困惑顔。
というのも、何故だか毎日病院へ通っているそうだ。あそこが痛い、ココが悪いだの
散々こぼした結果、小児科と婦人科を除いた全てにかかっているという。更には、毎
朝一杯ひっかけてからご機嫌麗しく通院三昧とくる。
それでいて、帰ると両手いっぱい広げるほどの薬を飲まなければならないそうなの
だが、それには不満たらたらでどんどん捨てている。

「大体、こういう老人が多いから医療・保険が高くなるんだ。年寄りになればなるほど
医療費を高くしていけばいいんだ!」
「眠れない、眠れないと医者に言っときながら、家では朝酒の後にテレビ観ながら寝
てるんだからたちが悪い!」
私たちはお酒の匂いで腹を抱えて笑いまくったけど、なかなかの真理。

 数年前、おくがの集落で最年長だったじいちゃんが98歳。背筋をぴんと伸ばし、す
たすた毎日2,3キロは歩く。仕事も酒も当たり前。ある時、うちの師匠が、
「おい、じいちゃん、なしてあんたはそんな元気なんかね?」
と尋ねると、
「そりゃ、わしは忙しくて医者に行く暇がないんじゃけえ。」
早朝、牛のえさをやって、山仕事、畑、草刈りととにかくよく働く。
病院に行ったら、医者がどっか悪いところがないかと粗さがしして、何かしらの病名を
名付ける。そうなったらもうおしまいだとか。凄い言葉だ。
私なんぞは、だるくて農作業したくない時は、医者より先に風邪ひいたと決めつけて休
んだりしたもの。百姓の風上にもおけない。

田舎のじいちゃんばあちゃんは元気すぎる。大体、病院なんて要らないはず。
一方で生活保護やホームレスの高齢者も最近は増えている。窮々とした中の医療費
はまた別。政府の施策で十把一絡げに論じられてはたまったものじゃない。
結局、現状は良心的な医者に期待するしかないのかな?
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by ut9atbun61 | 2013-08-22 22:42 | 田舎 | Comments(0)

たまには涼味

 最近は少しおとなしく、農作業に勤しむ。当然といえば当然なんだけど私には至難の業。
秋野菜・稲刈り・ケール植え付けの準備と、準備だらけに人助けも加わる。
そんなさ中にひょっこりお客さんがやってくることもしばしば。ちょっと嬉しい一息。
そんな時、色んな話を咲かし拡げるためには冷たいものと美味しいものは必須。
茶菓子なぞお高いものじゃなく、何かないかな?と思ってたところ、あった!
冷たいお茶に付け加える。色彩味の涼とでも言おうか。
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だが、余りこ洒落たさりげなさは嫌。あくまで無造作・武骨に、「ハイ、どうぞ」と。
晩節のミニトマトと盛りのブルーベリーを氷水に泳がせる。
両者の大小バランスが入れ替わる微妙な位置がポイント。お客の反応はお世辞以上の
好評価。熱い視線をも涼しくしてくれる優れもの。勿論甘味もほくそ笑み。
 今年は「完熟ブルーベリー」と「カラフルトマト」の売れ行きがいい。意外とすぐに売り切
れている。Aコープ益田中央店で(限定?)販売中なのでよろしく!
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by ut9atbun61 | 2013-08-20 22:48 | 田舎 | Comments(0)

三国志から難波大助まで   Ⅱ

つづき。

 三国志城から迷いに迷ってさまよう事30分。
犬の散歩中の地元人に尋ねてようやくたどり着いた。
「ああ、あの向山文庫ね。あそこ曲がってきったない建物だよ。」と吐き捨てる様な言葉。
鬱蒼とした雑木達の中に突如現れた建物を見つけて、その返答に合点がいった。
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ぼろぼろの土蔵に壊れた板塀。湿気とカビ臭さが周囲に覆いかぶさり、
スズメ蜂や尖がった草といった自然の障害物が母屋へ入ろうとする私たちを拒絶する。
陽が遮断された邸宅内には竹すら遠慮がちに生えている。
唯一、向山文庫を示す看板のみが文化財であることを主張していて、甚だちぐはぐ。
私は呆然とする他なかった。

難波大助とは、大正時代に天皇を狙撃した人物。背景や詳細は割愛するが、心優しき
テロリストだった。そして向山文庫とは、大助の父親がそれ以前に建てた図書館だとか。
父は地元の名士だったが、事件後恥じて自殺をしたという。

明治大正期のテロリスト(呼称は余り好ましくないが)には往々にしてある話。
家族・親類は皆、白眼視され社会から抹殺される…。何世代にも渡って。
それに引き換え、権力者の横暴は、素敵なほどうやむや。
むしろ経年美化で教科書の中で踊っている?

歴史というのは、何でヒーロー・官軍ばかりちやほやされるのだろう。
反逆者(真の)や無頼者は意図的にそぎ落とされていく。
しかしそこを学ぶのこそ、後世への問いかけになろうに。目をつぶってしまった社会には
未来はない。
と、悔しさ余って毒づいてみたけど、眼の前の荒れ果てた様を見るにつけ、そう思う。
ま、今や難波大助を知る者は少ないだろうけど。
社会がきな臭くなってくると、不幸にも必ず現れてくる。暴力で解決には至らないけど。

 難波大助は、三国志というより水滸伝の世界観だ。
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by ut9atbun61 | 2013-08-17 21:49 | Comments(0)

三国志から難波大助まで Ⅰ

 昨日、今夏の息抜きと称して光市へ行った。
ここは知る人ぞ知る“三国志城”がある。友人の息子の高校生を誘った。
2時間余りかけてたどり着いたところは、田んぼの中に家が点在し、その周囲を
低い山が囲う、いわゆる何も無い田舎。その真中にちゃちいながらも堂々とそび
えたつ三国志城。期待外れかな?と思わせる佇まいではあるが。
マニアな私はそんな事どうでもいい。早速500円払って観覧。
展示自体は個人収集家の域をはみ出す物ばかりで結構堪能。揚修の“鶏肋”と
いう文字が躍っている姿にほくそ笑んだり…。
 1時間弱で受付に帰還した私達におばあちゃん(この方が館長らしい)が水とお
菓子を出してくれて世間話と相なる。
全国からマニアが集まってお祭りをしたり、地元の子供達の交流の場になったり
と、なかなか趣味から地域貢献に広がっている様子で感心した。
そのうち、近所のじいちゃんもいつの間に話に参戦。どうやらここは喫茶もやって
る様子。次はお国自慢。山口は総理大臣が多いとか光市には伊藤博文や市川正
一、などがいるとか(余談、松岡洋右や宮本顕治も光市)。おばあちゃんは続けて、
「あと知らんだろうが、難波大助というのもこの近所の生まれだよ」
その名前を聴いて私は思わず声を上げた。「えっ、あの難波大助もですか!?」
少々怪訝な面持になったおばあちゃんだったが、奥から観光地図を持って来てアノ
人はどこだの、この人はあそこだの、説明を延々…。と、そこをさえぎって、「えっと、
他はいいんですが、難波大助の生家を教えて下さい!!」と私は息もつがずにたたみ
かけていた。
 それから10分後、難波大助の生家、向山文庫へと車を走らせた。 ~つづく~
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by ut9atbun61 | 2013-08-16 20:54 | 田舎 | Comments(0)

ラベル

 暑い!残暑というより暑さ真っさなかという感じ。
人はばて果て部屋へ籠るが、野菜たちは必死で太陽に抗う。
そして水が少なくてもゆっくり実を付ける。自然の力は大したもんだ。

それをだらだら人間が収穫して、店舗のコーナーに卸す。
が、なかなか売れない。それもそのはず。周りには大きくてきれいな野菜たちが一杯。
おまけに値段が安い。
それではいけぬと考えて、新ラベルを作った。
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有機や無農薬という言葉を表示出来ないという、変な決まりがあるそうで、それを苦慮
した結果。
これを野菜に貼って出したところ売れ行き好調!今のところ残りが出てない。
結局は農家も今や、モノを作るだけでは駄目だという事。どうやって売るかという厄介
な問題に取り組んでいかなければならない。
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by ut9atbun61 | 2013-08-14 13:39 | 農業(有機) | Comments(0)

変な話 ~この国の政治~

先般の津和野災害で、A首相が視察に入ったという話を聞いた。おそらく、大名行列
もどきの大騒ぎ。結構な事だが、果たして何らかの対策でも練ってくれるのであろうか?
そして今日は弱小政党Sの議員さんが津和野入り。
JR山口線、被害を免れた津和野益田間を一刻も早く再開するように働きかけるとか。
力を持つ人は悠々とし、力無き者は地道な活動を。何か変な話。

7月に行われた参議院選挙。今更ながら比例代表当選者の面々をじっと見ていると、
面白い事に気付いた。
天下大政党J党の得票№1は元郵便局局長会、№2は農協、以下医師会やら看護連
盟等軒並みTPPに困る人達に支えられて当選している。これでTPPが通れば、A首相
がアホなのか、選んだ人たちが馬鹿なのかって事になりゃしないか?ある意味楽しみ。
天下御免の凋落M野党の当選された方々も負けてない。現職さんが次々に落選する
中、労組の方々ばかりオメデタ。組織力の強さを見せつけた?これでいいのかな??
他の政党も似たりよったりで…、何にも期待が出来ない。
前述した我が愛しのS党(消去法的支持)は滑り込みセーフで、辛うじて首の皮一枚つ
ながってる状態。そんで早速頭をすげかえたもんだから、今や沖縄と労組に足を向け
ては寝られなくなった?
“ミズホの国もミズホ不在で困ったもんだ”
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by ut9atbun61 | 2013-08-09 22:36 | Comments(0)

本題より蛇足

忙しい合間をぬって、嫁の実家新潟は南魚沼へ行ってきた。
法事と米寿の祝いを一緒にやるという事で、たまにはこっちに来いと誘われての事。
3人の子供を無事に送り届けるためにも。

往路は短時間で且つ疲れたくないという嫁の強い意向もあって、新幹線乗り継ぎ。
「のぞみ」と「MAXたにがわ」。
子供に窓を占領され、窓の外に目をやる暇もなく、子供の世話と睡眠不足解消うたた寝
にいそしむ。まあ、どうせ後ろに吹っ飛んでいく自然の景色など興味はない。

さて本題。新潟の実家で、ホテルの広間で、ビールを注がれ、注がれ、悪酔いして、眠く
なって、美味しい物を食べて、最後に少し気分よく呑めて、あっという間の2日間。

昨朝、眠い目をこすりながら、金沢行きの「はくたか」に乗り込む。これからがメイン。
ほくほく線の長いトンネル群を高速で抜けると、目の前に広がる北陸の海。山陰日本海と
はまた少し違う顔。時折(憎っき)北陸新幹線の高架が視界に飛び込んでくるが、ここは
じっと我慢。今は在来線のレールのつなぎ目と踏切の音に心和らげる。
昼頃富山着。復路は独りなので気ままな旅気分。夜までに着けばよい。
ここから北陸の雄、「サンダーバード」で大阪まで走破。
トワイライトを拝んだり、デッドセクションを確認したり、敦賀の大ループ線を感じたりと、
人知れず興奮。激しい横揺れは更に高めてくれた。マニアにしか分からないコトバ。

新大阪で渋々降りて、超満員の新幹線で新岩国まで戻った。
あと3時間、神様がこっそり余分にくれれば、鈍行旅のおまけが付けられたのだが…。
乗車時間約9時間。車窓を十二分に愉しんで、本読んだり、至福の時を過ごせて感謝!
残念ながらカメラを忘れて、鉄ショットは無し。
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by ut9atbun61 | 2013-08-05 22:56 | 鉄道 | Comments(0)