人気ブログランキング |

2012年 12月 26日 ( 1 )

暗闇に耐える思想

 「月に一夜でも<暗闇の思想>に沈み込み、今の明るさの文化が虚妄ではない
のかどうか、ひえびえとするまで思惟してみようではないか」

 最近私が入れ込んでいる文学者、松下竜一氏。
彼は30年以上前から「暗闇の思想」を唱えている。

 確かに暗闇というのはいい。パソコンで語るのは何とやらだが…。
電気がある生活は、テレビを見て、携帯をいじり、そこには隙というものがなくなる。
勿論会話も沈黙も生まれてこない。
停電した時は、何もない中から会話が生まれ、沈黙の先には思考が先鋭化する。
暗闇に日常の炎でもあれば、もう言う事ない。自然と顔がほころんでくる。

 松下センセイの尊敬するところは、常にマイノリティの代弁者である事。
あくまでがんじがらめの組織を背負うことなく、個人の繋がりを結び付けて運動して
いく。まさに元祖“草の根”の人。
また闘いの流儀として印象的なのは、豊前火力発電所建設差止め裁判で負けた時、
普通だったら「不当敗訴」の垂れ幕をかざすところ、「アハハハ…敗けた敗けた」と出
した事。身内からもふざけてると批判されたそうだが、権威をからかうユーモア精神
こそ社会をきちんと見つめる事ができると思う。
 この個人とユーモアを合体させた社会運動こそ、これからの流儀。
残念ながらセンセイは他界されているが、3.11以後、見直されてくるはずだ。

暗闇に耐える思想」 松下竜一
by ut9atbun61 | 2012-12-26 22:40 | | Comments(0)