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公明さんを偲んで

今朝農作業の休憩中、師匠が突然、「おい、松岡公明が死んだぞ」と声を発し
た。初めは何のことやら分からなかったが、すぐにあのおっさんの顔が浮かん
できた。嘘だろ!まだおっさんより一周り若かったはず。聞けば山の事故とか。
確か山が好き、たき火が好き、と大好きな酒の席で熱く語っていたことが甦る。
しかも事故は白神山地、私が春の旅で五能線から見上げた山だ…。
公明さんとは師匠を通じて5,6回しかお会いしなかったが、とても強烈な印象
があったのでここに記しておきたい。
初めにお会いしたのはおくがの事務所。当然、夜の宴会だ。
東八郎に似たギャグの寒い剽軽なおっさんやな、と思ったらJAのお偉いさんだ
というのでちょっと萎縮。すると本人は、
「海ちゃん、そんな畏まるなよ、酔っ払えばただの下品なおっちゃんだから。」
と涼しい顔。全然威張るところがなく、更には出身が肥後熊本で同郷九州人と
いう訳で話が盛り上がった。なかでも野糞に関してはうるさくて、私が軽々し
く語ると、「甘い!」と一喝されてご指南を受けた。その時は相当量のビール
焼酎を呑んでいたようだが、頭は冴え冴え。
またある時、師匠が「海、すまんが明後日武生に行ってくれんか?」
聞くと、師匠が講演のダブルブッキングをしたという。それで福井の武生での
講演会は、宇根豊さんと松岡公明さんと一緒だから何とかなるからお前が行け
と言う。「冗談じゃない!」と断ったものの、翌々日は鉄の誘惑に負けて、
サンダーバード雷鳥に乗っていた。
宇根さんは基調講演、その後、公明さんと私と大学教授(?)でのパネルディ
スカッション。私は何の事を喋ればいいか分からなかったので、全て公明さん
が振ってくれて、いじられて、笑いをとって、訳わからないまま終わった(そ
れで謝礼をもらって嬉しいような、悪いような…)。
夜は武生の老舗旅館に泊まって、地元の方々と飲み、更に公明さんと相部屋で
少し飲んだ。その時は農業から政治の話と色々レクチャーを受けて、この方は
とても"土と人"を愛している人だな、と感じた。
公明さんもとても機嫌良く酔ったようで、
「海ちゃん、わしは横になったらすぐ寝てイビキがうるさいから早く寝ろよ。」
そう言うや否や、布団に潜り込んで本当に寝てしまった。
翌日、眠くて仕方無かったのはご愛敬。
それから2度ほど、何かの会でお会いしたが、相変わらずの態度で接してくれ
とても嬉しかった。
ありきたりの言葉であるが、残念という以外ない。

師匠と少し公明さんの思い出話をした後、一言。
「東京でわしが飲もうといって、ほかの奴らは皆用事があるといっても、公明
だけは"よし分かった飲もう"と言ってくれたんじゃが。はぁ、なしてわしより
先に逝ってしまったろうか。」
今日一日心なしか寂しそうだった。




by ut9atbun61 | 2019-05-11 22:53 | Comments(0)
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