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老人力②~老人は国会突入を目指す~

以前、福島原発の汚染問題で老人の底力を見せつけようとする動きを紹介したのだが、
今回は最近手に入れたCDの宣伝。藤村直樹「老人は国会突入を目指す」
何とも過激なタイトルだが内容もかなり辛辣。それをシンプルで心地良いフィンガーピッキ
ングに乗せて淡々と唄う。見事放送禁止歌に当選!
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(歌詞)
日本中の村から町から 都会の谷間から  車椅子で 松葉杖で つまづきよろけながら
老人たちは 国会を 議事堂を めざす

よたよた よぼよぼ こけつ まろびつ  ぜいぜいと 這いずりながら
よたよた よぼよぼ  政府を 倒すために

それは 初夏の夜だった  ひとつのメールが とびかった
老人よ! 見捨てられたものたちよ!  国会をめざせ! 政府を倒すために!

その2日前 ついに保険料は  年金より高くなった
日本中の 僻地から  郵便も小包もなくなった

病気になっても 医者にかかれない  だいいち医者まで 行くこともできない
ましてや 治療費は 保険なんか蚤の涙

ひ孫はもう 産まれない  いや 孫はもう 産めないのだ
産科の医者は 過労で倒れ  金持ちだけが アメリカへ産みにゆく

たった2パーセントの金持ちたちが  日本の富の 95%を持ち
貧乏なものは 孫子まで  生きていくことさえ おぼつかないのだ

初夏の夜中 少し認知症の  ひとりのオタク老人が 思い出した
そうだ俺たちは 団塊の世代  果たせなかった 国会突入を!

メールはその夜 日本中を飛び交った  老人よ!国会を めざせ!
何十万人 何百万 何千万の 老人が 国会を目指す
国会へ! 議事堂へ! 政府を倒すために

追い詰められた首相は ついに  国防軍への ホットラインをとった
老人のデモ隊へ 発砲せよと

兵士たちは とまどった 自分たちの 爺さんや 
ばあさんを  撃ち殺せとの命令に

それでも アメリカ軍から派遣された  司令官は 命令した
引き金を 引かなければ  お前たちは 軍法裁判だ!

泣きながら 兵士たちは  機関銃を 発射した

何万発の銃弾が  しわくちゃの 皮膚を裂き
しなびた肉を 骨粗しょう症の骨を  こなごなに 吹き飛ばした

それでも 老人たちは たじろがなかった  失うものは 命さえもう何もない
団塊の世代は 必死で 生きてきたのだ

たとえ精鋭の国防軍でも 3千人の部隊では
何千万の老人を すべて射殺する  弾薬はない

ついに 国会正面を突破した  血まみれの 爺さんと ばあさんと
兵士たちは 抱きあった  泣きながら ともに 国会へ 議事堂へ 行進した

そして ひとりの ばあさんが  血まみれのTシャツを
議事堂のてっぺんで  高々と 振りかざした
日本国政府に止めを刺すために

この話を 聞いたあなたは  たわごとと いうだろう
けれど この国は きっと その夏の日にむかって 進んでいる

 この藤村直樹氏、元関西フォークのメンバー。職業は医者。高田渡の主治医だった人
でもある。さしずめドクター&シンガー。医療の現場から常に日本の福祉・医療に警鐘
を鳴らし続けた。そして第一線を退いた後は、紛争地域で死んでゆく子供たちを少しでも
救う医療活動に参加したいと考えていたが、残念ながら去年の昨日亡くなられた。
音楽を通して自らの思いや意思を貫き通した素晴らしい市井の人。
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この唄はしっかりと私の心に刻み込まれました。 
by ut9atbun61 | 2011-04-28 22:19 | 音楽
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