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Iターン

 今日は来訪客あり。
 農林課より、この度Iターンでやってきた人に話をして欲しいということだった。
やってきたのは50半ばのご婦人。とはいっても、ハンチングに細身のジーパン
といういでたちで、とにかく格好好い。だが、やって来るなり口は機関銃の如し。
いきなりで圧倒されてしまった。
 聞けば、色々壮大な計画をお持ち。自給的生活、有機循環農業、援農体制、
加工販売、芸術との融合等々。私も夢見ている世界を熱く語る。
 役場職員は、どうやら話について来られない模様。私はようやく喋る隙間を見
つけて、「それはちょっと難しいでしょ…」と言いかけた。
 その時、ハッと気付いた。

 かつて、私が農業を志した時、さんざん言われ、悩まされた言葉がそれだった。
折角、自分が真剣に考えている事を、他人が一言で片付けてしまう。勿論、それ
は自分の経験や、周りの状況に裏打ちされた言葉ではある。その地域で上手に
生活するためのアドバイスかもしれない。しかし、その一言が、人生を大きく左右
することがある。気軽にいう言葉では無い。
 実際、私がここで住むことになったのは、「農業で儲けられんが、まあ何とか生
活は出来るからやってみい」という一言だった。
 私も10年暮らして、地元民の面を被ってついつい偉そうな事を言うところであった。

 その後も色々話を聞くと、彼女、只者ではなさそう。思い立ったら即行動。一見無
茶な行動力、その裏には貪欲な探究心と様々な技能を持ち合わせている。決して
“言うだけ”の人ではない。何より、50にしてこのバイタリティー。(話せば長いので略)
 とにかくこの地でやってみたいというので、期待を込めつつ見守ろうと思う。理想実
現のためには、協力は惜しまない積りだ。
 今日は、良い話を聞かせて貰った。但し、もう少し話は短めに、そして人に話させる
余裕を持たせて欲しいな。
by ut9atbun61 | 2010-09-30 22:30 | 田舎
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