カテゴリ:田舎( 245 )

「世界同時革命」と「田舎からの国づくり」

「世の中を変える」って事は、特定の人が変えるんじゃない、そして特別な事を
する訳でもない、ただ自身が真摯に暮らしに向き合う事だけ、そう2人の師から
私は教わった。それは自省と悟りだった。
その2人が今月、相次いで亡くなった。元赤軍派議長の塩見孝也氏と有機農業の
“天才”こと山下一穂氏だ。
お二方に共通するものは、優しさとパトリオティズム(愛郷心)。
片や闘争と獄中を経て自省のパトリ、片や農から世界を俯瞰する悟りのパトリ。
余りにも突然、まだ気持ちの整理はできてない、てか、整理なんかできない。
ここは失った悲しみより、出会った有難さを噛みしめたい。
後日、改めて本ブログで追悼辞を記したい。

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by ut9atbun61 | 2017-11-28 21:20 | 田舎 | Comments(0)

不思議な村の不思議な力

昨日、昼休み時に電話が鳴る。受話器の奥からはいつものだみ声。
「昼から、1時間ばかし、ちぃーとてご(手伝い)してくれんかのう」
でました、いつもの手! 天気良いから、このまま調子良く農作業を続けたかった
んだが…、「あー、ハイハイ。」と考えるより先に返事が口からこぼれていた。

13時。事務所に向かうとやはり居た居た。
隣の集落の大工に、左官、山師に…。お揃いの面々、おっさんに捕まり苦笑い。
さーて今日のボランティア活動は…、研修生新居の車庫作り、だそうな。
大工がぼやく。「チェーンソー研ぎを借りに来たらちょっと手伝えだと。」
それに山師が続く。「ちょっと研修生宅を見に来いと言われただけなんじゃが。」
“ちょっとちょっと詐欺”蔓延中。そこにまた新たな犠牲者が通りかかる。
町からたまたま上がってきた元大工、よせばいいのを車を止めて話しかける。
「皆お揃いで何しかね?」
「おーちょうどええところに来た。ちょっとてごせぇ!」
そのままインパクトとビスを押し付けられ、「わしは別の用事があるんじゃ…。」
と泣き言を言いながら屋根に上がる。
こうして、しかめっ面の面々も30分も経てば、職人の真剣顔に早変わり。
「ここはもう少し長めに切った方が後々細工しやすくなるで!」とか、
「ちょっと待ておっさん!こねぇなだらずをしたらいけん!こうするんじゃ。」
段々熱を帯びて、我が事のように活き活きとし出す。
私ももはや1時間ではきかなくなってしまった。まあこれも、いつもの事。

そうして陽が赤く染まり始める頃、いささかくたびれた面々は、すがすがしい顔
してビールを飲む。「はー、今日も捕まって昼からは仕事にならんかったわ!」
「そいでも、ええ仕事が出来たな。おっさんにはかなわんな(笑)。」

“嫌よ嫌よも好きなうち” この不思議な魔力こそ、田舎に必要な物かもしれない。
でもあんまり効き過ぎるのもどうかと思うけど…。
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by ut9atbun61 | 2017-11-15 22:59 | 田舎 | Comments(0)

30周年に水を差す

大大盛況だったおくがの村30周年。早速そいつに水を差す気はさらさらないが、
思うところがあった。
翌朝、数人で後片づけをした。200人弱も集まれば宴会もわや。強者たちの足跡
は大変なものだった。タプタプんの水っぱらアルコール達が散乱し、色彩豊かな
オードブルの残党共が溢れかえっている。その横で大鍋のおでんの海原には大根
と卵らが所狭しと泳ぎ回っている始末。
これを見ると日本、いや世界の未来は暗いな…と悲観せざるを得ない。
余りに残飲食物が多過ぎる。こんな事が毎日どこかで行われているだろう。
確かに15時開催で、ざっくり200人分の飲み放題&オードブルを注文したから、
その結果である。これでもスタッフ達で5人前ずつは持って帰ったんだが…。
事前の打ち合わせで、オードブルか折弁当か、かなり議論をしたのだが、結局
鶴の一声でオードブルになった。全ては私らのミス。まずは食べ物に申し訳ない。

ただ、出席した大物の方々へも恐れず言うと、出来れば参加者という意識を大切
にして欲しい。「勿体無いからなるべく食べてやろう」とか「残るんであれば、
まぁ家族へ持って帰ってやるか」なんて事を考えて欲しい。また私も酔ってしま
うと、調子に乗って次々にビール栓を開けてしまうのだが、それにも注意しなけ
ればいけない。何か楽しい飲み会が貧乏臭いものになってしまうが、これも慣れ
だと思う。
こんな事言ってたらまたおっさんに怒られそう。
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by ut9atbun61 | 2017-11-01 21:09 | 田舎 | Comments(0)

おくがの村30周年記念イベント

10月28日おくがの村法人設立30周年記念イベントが開催された。
私は20周年、25周年と携わってきて、だいぶ流れが分かってきた。

1部は歴史を振り返ってリレートーク、未来を語るパネルディスカッション。
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残念ながら私はゆっくりと聴くことができず、あたふたと走り回っていた。

というのも、2部の交流会を完全に任されたからだ。
楽しみ2割面倒臭さ8割。その2割を充実させるために、子供をだしに使った。
おくがのリズムセクションのミニライブの後、子供たちを引っ張り出して「
里の秋」と「ふるさと」の合唱。まず大人の心を軽く掴む。
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それから一呼吸おいて、研修生K&子供たちでミニ劇場を開演。
30年前の法人設立メンバーのうち、鬼籍に入ったおっさん達と研修生Kとの夢
の中での交流を仕立ててみた。
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練習の時は、ふざけてばかりで全く様になってなかったが、本番は違った。
気が入ってみんな本気&楽しげに演じている。またそれがそっくり。
まるで天上のおっさん達が乗り移ったかのよう。
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10数年前まで一緒に作業してきた、ひとくせもふたくせもある(今は亡き)
おっさんらを、10年前まだこの世に生を受けてない子供たちは当然知らない。
観ていてちょっと怖いぐらいだった。
そしてそれを食い入るように見て喜んでくれた法人メンバーのじじばばの姿を
見ていると、つながってる感が半端なく、泣きそうになってきた。
キザだけど、人が作っている歴史を身近に感じる瞬間ってこんな時なんだろうか。
大変だったけど良い大会になった!
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by ut9atbun61 | 2017-10-31 21:31 | 田舎 | Comments(0)

おくがの村30周年前夜

明日は農事組合法人おくがの村設立30周年記念イベントが開催される。
この日に向けて、色んな準備に追われ、今日ようやくホッと一息ついた
ところ。
考えてみれば、私がこのおくがの集落に入って16年。その倍の歳月を法
人が生きてきたと言う訳。歴史というのは当人たちの知らぬ間に記され
ていく。設立メンバー12人のうち既に8人は鬼籍に入ってしまった。
1人1人強烈な個性で私の記憶に刻まれている。
明日の2部懇親会では、彼らを呼び覚ますサプライズ企画を準備している。

とにかく、雨もひどくならず、皆が喜んでもらえるようなイベントになれ
ばいいなと願う。
そう言っているうちに日が変わって今日に。
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by ut9atbun61 | 2017-10-28 00:03 | 田舎 | Comments(0)

雑感

明日の台風襲来に備えて、やることはやった。
今は、ほっと休息ついて、やり過ごすのみ。
また明後日からはハードな農作業が待っている。

昨日、我が田んぼの稲刈りが終わった。
今年は、抑草も好調、生育も順調で、有機農家として大分胸を張れるぞ、と
調子に乗っていた。が、稲が熟れ始めてからというもの、毎晩イノシシ親子
が遊びに来る。電柵なんて関係ない。線をかじり、柵を倒す…。極めつけは、
真昼間にウリ坊が田んぼの中でかくれんぼ。私が追っかけ回すも、遊んでく
れていると勘違いして喜ぶ外道!
コンバインから見下ろす田んぼの光景は見るも無残。久々の反収7俵(?)
も夢と終わった様子だ。 それでも来年こそは、と前を向くしかない!

今日は小学校運動会。小雨そぼ降る中、体育館で子供たちは元気いっぱい走
り回る。それを見る私たち親にしたら肌寒い事この上なし!
しかし地域の人たちの暖かい眼は子供たちに届いていることだろう。
木部に住んで良かったと感じられる1日でもあった。

さて、明日はどうなることやら。
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by ut9atbun61 | 2017-09-16 20:58 | 田舎 | Comments(0)

秋の味覚

久しぶりにハミ(マムシ)を捕まえた。
綺麗な状態で斬首したので、そうだ!頂こうと思った。
皮を剥ぎ、内臓をはがして、丁寧に洗う。
子ども達は及び腰ながらも興味津々。
そして晩餉。塩コショウ・刻みニンニク・醤油でもみ込み、米粉をまぶして
ゆっくりと揚げる。
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うん、これはうまそう。訝しがる嫁を尻目にメインディッシュとして食卓中
央に鎮座させる。子供らは「うへぇー」とか言いながら箸でつつくばかり。
「さて、今日の晩飯はこの唐揚げを最低1人1個づつ食べる事!」
宣言したはいいが誰も箸で掴もうとしない。
子供らの茶碗に否応なく1つづつ、何も知らぬ母親に1つ。やっと事に気づ
いて眉をひそめ出した嫁に2つ。残りは全て私の皿に。
各々が恐る恐る口に運ぶ。母親は知らずに口にして、子供らに指摘されてす
こぶる不愉快な表情。嫁子供たちも渋々口に入れ、気持ちわる、などと騒い
でいる。それを眺める私一人、愉快な晩餐を堪能する。つい口も滑らかに。
「皆余り食べないからお父さんが一人でこんなに食べてんだぞ。前に近所の
おっさんが1匹食べて夜眠れなくなったと言ってたけど、お父さんもどうか
なるかもしれないな、ハハハ!」
誰も応える者もなく、代わりに嫁が嫌な顔して顔を背ける。
大丈夫、貴女にはご迷惑を掛けませんよ!と小声で呟いた。
さて、次回はどんな高級食材を食べさせてあげようかな。
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by ut9atbun61 | 2017-09-08 21:45 | 田舎 | Comments(0)

目出度さとは何ぞや?

 9月1日、私は無事に43という数字を数える事が出来た。
人は誰も、齢だけは平等に重ねる事が出来る。
幼い頃は、こんな当たり前の事ですら信じられなかった。

(そうしてるとまたいつものひねくれ節が出てきたのだが)
ところでこの誕生日というやつ、どうもしっくりこない。二十歳までだったらまだ
しも、この齢になってまで「おめでとう」なんて言われるのがどうも嫌だ。単純に
考えると、徐々に死へと向かっていく節目の日であり、身体機能が衰えていくのを
指折り数えていく日に「おめでとう」とはね…。
勿論心から祝ってくれる友人たちには申し訳ない。
ところが、私の頭の中は、年がら年中、御目出度い。
何を言われても前向きに取ってしまうし、到底実現不可能な夢も未だ信じてるし、
自分の運の強さにベタ惚れしてるし(笑)。
だから取り立てて言ってくれなくてもダイジョウブダヨ、と言いたい。

ましてや、フェイスブックをやっていると、フェイスブック側から、「今日は○○
さんの誕生日です。お祝いのメッセージを送りましょう」なんて強迫状が届く。
だから9月1日に、頼みもしない“祝えよ!”というメッセージが友人の間を駆け巡る
かと思えば、私の頭がクラッとしてイラッとする。
私は慌てて誕生日情報を削除した。

こんな事つぶやいていると、横から茶々が入る。
「またそんなこと言って、本当は祝ってほしいくせに。素直じゃないねぇ!」
ここで「そんな事なか!」と声を荒げると思うツボなので、微笑で言葉付け足す。
「祝ってくれるぐらいだったら、お金が欲しいけどね」

やっぱりこんな意見は一般論じゃないのだろう、家族にすら理解してもらえない。
虚しさ胸にこだます、四十路の夜は更けていく…。
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by ut9atbun61 | 2017-09-03 23:17 | 田舎 | Comments(0)

おらが赤い村

東京つわの会の『津和野』という同人誌コピーがおくがの事務所にあった。
何だろうと興味津々で開くと、桑原史成さん(写真家)の文章だ。
「消えた“赤い村”」。ひょっとして、と読み進んでいったら、やっぱり。
ご当地木部村の共産党の歴史についてだった。

もう最近は忘れられた過去となりつつあるらしいが、戦後まもなく木部村に
共産党の村長が誕生した。当時としては共産党首長というのは珍しかっただ
ろう上に、無投票当選ときたもんだ。その人は、木村荘重といって木部で育
ち、戦時中は反戦水兵で鳴らし、治安維持法で逮捕された事もある猛者。
党の重鎮、徳球や宮顕とも交流があったといえば相当な人なのだろう。
木村氏が当選してから早速、辣腕を振るう。
国に供出すべきコメを拒否して、独自販売を企てた「反米斗争」。そして、
ソ連を模した集団農業化。農民組合を組織して、協業で報酬分配という、ま
さに社会主義的政策。当時は小作人から高い支持を得たようだ。
しかし、朝鮮戦争が勃発した1950年に、木村村長は突然逮捕される。反戦ビ
ラを撒いたというかどで(占領政策違反)。1年の拘留で当然村長は辞職、そ
の後再び帰村して、今度は無所属で町議にとある。そこで木村氏の政治家と
しての記述は終わっており、後は妻と共に小田原に転居した事が添えられて
いた。
この文章を通して、気になったところが2点ある。
1つは木村村長の片腕だった平原氏を著者がインタビューしたそうだが、
「赤裸々に事実を語る彼の会話には当時の木村村長の苦闘ぶりや農民の苦境が
しのばれる」という詳しい内容が知りたい。私が木部に来た当初、今は亡き古
老達から、お茶飲み話で木部共産党話が出てきたのだが、揃って好意的ではな
かった。或る人は、「話したくない過去」と言って片付けてしまったし。一体
何があったのかが気になる。正義を貫くと必ず落とし穴があるように…。
もう1つは無所属で町議選に出たこと。党本部から除名されたようだ、と記し
てあったが、これまた何故だろうか?除名は共産党のお家芸とはいえ(徳球さ
んも参三さんも然り)、そこのところにこの木部の赤い村の歴史を紐解くカギ
がありそうな気がする。
そうしたら居ても立っても居られなくなってしまった。今度桑原史成さんに会
う機会があったら、この話を詳しく聞いて、もっと掘り下げてみたい。前町長
も木村村長の下で働いていたらしいから実話を聞いてみたい。
木部の近代史をまとめたいね!
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by ut9atbun61 | 2017-07-13 22:31 | 田舎 | Comments(0)

鶏殺めて人助く の巻

「鶏をさばいて欲しい」という依頼がきた。
10羽と言うので、手が足りない。原始的な男たち3人に声を掛け、手伝って貰う。
彼らへのお礼3羽含め、合計13羽。血抜き、毛抜き、解体と、朝から格闘した。
返り血を浴びた者、手許が狂い手負う者、昼過ぎまでかかって、もうくたくた。

休憩もそこそこに、さて、では鶏肉を届けようと、卵配達がてらに柿木へ。
その途中だった。細い山道を走ってると、道路わきに案山子がひっくり返ってい
る。何でまたこんなところに珍しいものが…と思いつつ、通り過ぎたのだが、‼。
ひょっとして人間??そうに違いない(こんなとこ案山子がいる訳ない)!
だったら間違いなく死んでる?微動だにしてなかったから…。
ハッと我に返って、慌てた。どうしよう、どうしよう。携帯はつながらないし、
戻ってもどうしようもない。そのままスピードを上げて付近の民家を探した。
どこも空家&留守で居ない…。ようやく人の姿を見つけ、大声で呼び、説明。
先方も慌てて119通報して、私と現場に行く事にした。
しかしその時、一抹の不安が頭をよぎった。もし疲れてて幻を見てたんだった
らどうしよう?大ブーイングだな。だから頼むから倒れてて欲しい、なんて訳
の分からぬ願望を抱いたままに向かう。
途中、木部のママ友に出会って、彼女も人が倒れてるのを見つけパニックにな
っていた。取りあえず彼女もつろうて向かった。
すると、現場では、何とおじいちゃんが座り込んで煙草に火をつけているところ
だった!あれ?まるで狐につままれたよう。「大丈夫なんですか!」
と駆け寄ると、「おお、わしゃ大丈夫だ」と言いながらも顔が傷だらけで、出血
もしてる。聞くと、竹を切ってて3m上から真っ逆さまに落ちたそうだ。
救急車と聞いた途端、「わしゃ乗らん」と言い出したが、何とかなだめて待った。
救急車も迷いながら到着し、無事におじいちゃんを受け渡して、一安心。
そしたら、どっと疲れが出て、遅れ遅れで用事を済ませ、帰路についた。

鶏の命を頂き、人の命を見守る…ふざけた人間が今日は妙に信心深くなったとさ。
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by ut9atbun61 | 2017-06-28 21:52 | 田舎 | Comments(1)